データ通信目的で選ぶ海外プリペイドSIM


airportSIMフリースマホの販売や、SIMロック解除が一般的なものとなりつつある昨今では、海外旅行時に現地で使用できるSIMを調達し、いつものスマホやタブレットをそのまま使いやすくなりました。
出張や留学、旅行など長期の海外滞在で、料金をグッと節約できる海外プリペイドSIMサービス。大手2社の内容を比較・調査してみました。


海外での携帯電話利用料はとにかく高い

海外でスマホを使用する際、大半の方は大手キャリアの国際ローミングサービスをイメージされると思いますが、非常に高額なのがデメリットです。例を挙げると、ドコモの「海外1dayパケ」では、韓国、アメリカ本土等の場合、最少の30MB/日でも980円が必要です。

しかも、図らずもローミングエリア外に出てしまった場合は高額な料金を請求され、いわゆる「パケ死」する可能性がありました。また、Wi-fiルータ等を貸し出してくれるサービスもありますが、やはりキャリアより少し安い程度の料金が必要です。

そんな中で、冒頭の通り、SIMフリーが一般化した現代では、プリペイドSIMという第3の選択肢が存在感を増してきました。大手の楽天も、展開するMVNOサービス「楽天モバイル」にて、3月より海外用プリペイドSIMを発売することが発表されています。

海外プリペイドSIMはその名の通り、海外で通信するための、事前支払のSIMカードです。海外SIM最大の魅力は、料金の安さです。必要容量を自分のスタイルに合わせて選択することができるため、用途にあったプランを選択することで、かしこく節約することが可能なのです。

 

使い勝手のいい「トラベルSIM」と使い放題の「モベル」

現在、このジャンルで人気があるのは「トラベルSIM」と「モベル」です。

travel-sim
トラベルSIM」は、まずデータSIM(1,800円)を購入し、従量制料金(1MB=0.5ドル程度)または大容量が割安なデータパックをチャージして利用する方式です。

メールやLINE、LINE電話、地図アプリを使う程度なら、データ通信量が10MBを超えることはほとんどありませんから、従量制で十分でしょう。まとまって使う場合はデータパックの方が割安で、アメリカ、韓国など料金が高い方のゾーン2でも、下記のように格安です。

容量/使用期限価格(1ドル115円で換算)
125MB/14日間2,875円
250MB/14日間5,175円
500MB/30日間8,625円
1GB/30日間11,489円

海外で2週間滞在し、毎日ネット接続する場合、ドコモなら13,720円、トラベルSIMのデータSIM250MBなら初期費用も含めて6,975円で済むわけですから、その差は歴然です。あまりネットを使わないという人なら、さらに料金は安く済みます

mobell

一方「モベル」は、シンプルな1カ月定額使い放題のサービスです。5,944円を支払うことで、1カ月間、対象エリアとなる140カ国でパケット通信、SMSが使い放題となります。

ドコモなら1ヵ月のうち我慢して14日間だけネット接続しても13,720円かかります。モベルのSIMは安さはもちろん、いつでも使いたい時に使いたいだけネットが使えるストレスのなさが大きなメリット。旅行先でFacebookや動画もガンガン楽しみたい場合はもってこいでしょう。

短期間の旅行だと、おそらくWi-fiルータのレンタルのほうが安くなりますが、旅行期間が長くなればなるほどお得になり、1週間くらいからトラベルSIM、モベルが安価になります。留学や長期出張・旅行などにおすすめです。

また、国によっては電源アダプタの形状なども変わる為、なるべく充電管理はしたくないもの。SIMカードのレンタルであれば、端末の充電のみとなり、ルータの充電を気にしなくて良くなるため、こちらも大きな利点です。

タブレットで海外データSIMを使うなら問題ありませんが、スマホ1台で国内のSIMを差し替えて使う場合、差し替えている間は元々の電話番号で電話がつながらなくなるといった不便な点もあります。

モベルでは、格安の携帯電話とのセット販売もありますので、どういった使い方が自分に合っているかを考えて、お得な海外SIMを選んでみてください。