格安SIMは地方でも快適な速度で使えるの?


ameman_inakanoyoake_TP_V格安SIMは地方部ではまだまだ普及率が高くありません。都市部のほうが快適に使えるのでしょうか?

 

 


実は地方のほうが快適に使える

結論として、むしろ地方部のほうが快適に利用できます。

格安SIMは、よく道路に例えられます。ドコモ、auなどのキャリアが、片側3車線利用できる道路だとすると、格安SIM事業者は、そのうち1車線を借りて、利用者を通行させています。利用者が少ない場合は、1車線だけでも混み合わず快適に利用できますが、時間帯や利用者が増えると、混雑し快適に利用できなくなります。

実際のところ、キャリアの回線は片側3車線どころか数十車線あるわけですが、イメージ的にはこのような仕組みが通信で行われているわけです。

大手キャリアが混雑時もさほど通信速度が低下しないのに対し、一部格安SIMでは著しい速度低下が起こるのはこうした事情があります。

都市部はどうしても利用者が増えるため、混雑する可能性が上がります。しかし、地方部は人口、利用者いずれも都市部に比較して少ないため混雑する可能性が低く、快適に使える場合が多くなります。

さらには、使用頻度も関係します。都市部ほど、電車やバス移動の利用者が多くなり、おのずと移動中の使用頻度も上がり、回線が混雑します。地方部では、車やバイクの移動が当たり前になるため、比較的回線への負荷が減少します。

こうした点を踏まえ、むしろ地方部のほうが快適に使えるといえるでしょう。

 

地方ならではの注意点もあり

ワイモバイル等、ソフトバンクおよび旧イーモバイル回線を使用する場合は、山間部などで繋がりにくい場合があります。電波強度が期待できない地域で使用される場合は、ドコモの回線を使用した格安SIMを選定されることをお勧めします。

また、ドコモ回線を使用する格安SIMでも、利用する端末がFOMAプラスエリア(Band 6、19)に対応していない場合は、電波が来ているのにそれを受け取ることができず、結果的に繋がりにくくなる場合があります。ドコモ製の端末であれば問題ありませんが、SIMフリーの端末を購入した場合は注意が必要です。

最近では格安SIM事業者でも、アフターフォローを受けられるリアル店舗を持っている事業者が増えてきていますが、多くの場合地方部ではこうした恩恵を受けられません。サポートに関してはある程度自己責任になることを覚悟すべきでしょう。