ソフトバンク回線でb-mobileサービスが始まる!


2月上旬、格安SIMサービス「b-mobile」を展開する日本通信は、ソフトバンク回線を利用したMVNOサービスについて、ソフトバンク社と合意し、3月22日よりサービス開始することを発表しました。

 

日本通信の悲願実る

本件の始まりは、2年前に遡ります。日本通信は2015年の夏から、ソフトバンク回線を用いたサービス提供を模索し、1年以上の協議を行っていました。しかし不調に終わったため、総務省に申立書を提出するなどの泥沼化が起こっていました。

ソフトバンクとしては、自社で展開する「ワイモバイル」が存在し、またワイモバイルも非常に堅調であることから、後ろ向きな姿勢であったものと想像できますが、最終的に総務省の仲介の元、今回の合意に至ったものです。

日本通信は、今後法人向けに注力していく方針を示しており、いかに安定したドコモ回線であっても、単一の経路であることを不安視していたものと考えられ、ソフトバンクの回線を利用することは、法人向けサービスの充実という点でも重要なものであったと思われます。

 

最大の利点はSIMロックされたiPhone6の利用

もう一点、市場に与える影響が大きいと思われるのが、ソフトバンクから発売されたiPhone6以前の端末についてです。

現状では、格安SIMの9割以上がドコモの回線を用いたものです。キャリアから販売される端末は、ほぼ全てがSIMロックをかけられており、自由な利用はできません。しかし例えば、ドコモから販売された端末であれば、ドコモ回線を用いた格安SIMならば、ロック解除無しに利用できます。このため、同一機種であっても、ドコモとソフトバンクでは、中古価格に2割程度の差が生まれていました。

2015年にSIMロック解除の義務化が法制化されましたが、それ以前に販売された端末はロックを解除することができません。具体的には、iPhone6世代がこれに該当し、SIMロック状態で利用するしかありません。

しかし、今回日本通信が提供するサービスを用いれば、ソフトバンクから発売されたiPhone6や、5Sを、格安SIMで利用することができます。いずれも、最新のiOSをまだ導入可能ですので、1、2年は現役で活躍することが可能です。

いずれにせよ、本件で格安SIM界は大きく動きそうな予感を感じます。業界のパイオニアたる日本通信の活躍に期待します。


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