ソフトバンクモバイル株式会社は、子会社であるSBパートナーズ株式会社のMVNO事業開始を発表しました。
これまではソフトバンク回線を使用した格安SIMは無かった
一時期まで、格安SIM≒ドコモの制限版と言うくらい、市場はドコモのMVNO回線で席巻されていました。
最近でこそ、Mineoなどau回線も参入してきましたが、ソフトバンクにいたっては、事実上、名義のみが違うだけの「ディズニーモバイル」のみにしかMVNOサービスを提供していませんでした。
今回の発表は、これまで(おそらく)前向きでなかったMVNO事業を本格的にスタートさせる決意表明とその発信と考えられます。
SIMフリーの圧力に負けた?
ソフトバンクといえば、かつてはiPhone、iPadの独占販売を行っており、一時期の勢いは凄いものがありました。
そろそろ反撃していいですか?なんていうドコモのキャッチコピーもありましたね。しかし現在、iPhone、iPadにおいては、au、ドコモも取扱を行っており、価格もほぼ横並びのため、優位性を打ち出すことができていません。
そろそろ反撃していいですか?なんていうドコモのキャッチコピーもありましたね。しかし現在、iPhone、iPadにおいては、au、ドコモも取扱を行っており、価格もほぼ横並びのため、優位性を打ち出すことができていません。
さらに、キャリアを問わず各社のSIMカードを端末で利用できるようにする「SIMロックの解除義務化」を、総務省が強く要請していることも、ソフトバンクにとっては悩ましい問題であると考えらえます。
都心などではあまり差を感じませんが、地方、山間部においてはやはりドコモの回線品質は高く、同一の機体を使えるのであればドコモを使用したいという声は多いものと考えられます。
SIMフリーにより、転入出のハードルを下げることは、ソフトバンクのメリットになるとは考え難いでしょう。
MVNO市場の拡大とワイモバイル
さらには、MVNO市場の広がりも大きな影響があると考えれらます。
ソフトバンクは、グループの再編により、以前買収したイーモバイルとウィルコムブランドを統合し、「ワイモバイル」として新生しました。
ソフトバンクより低価格な維持費用として、セカンドラインとしての打ち出しを狙ったものと考えられますが、実際にこの市場で覇権を握っているのは本サイトで紹介しているようなMVNO=格安SIMでした。
ソフトバンクとしても、シェアを奪われているのを指をくわえて見ているわけにもいかず、今回の発表に至ったものと考えられます。
今後、どのような事業社が、ソフトバンクの回線を利用したMVNOサービスを展開するかは現時点では不明ですが、これにより競争が促進され、さらなる値下げ競争を産むことを期待したいです。