IT市場のリサーチ・コンサルティング企業MM総研は、2015年3月末の携帯電話端末契約数および月額利用料金に関する調査結果を発表しました。
新料金プランの利用率はフィーチャーフォン11.3%、スマートフォン32.9%
主要キャリアが昨年開始した、音声通話定額、家族間パケットシェアなどの新料金プランについては、フィーチャーフォン(いわゆるガラケー)で11.3%、スマートフォン32.9%と伸び悩みを感じさせる内容でした。
思春期の子供がいるなど、通話時間が長い、あるいはパケット使用料が多い場合でないと金額メリットは生まれにくく、むしろ割高になるケースが多いことが要因だと思われます。
月額の利用料金調査では、平均でフィーチャーフォン6,342円、フィーチャーフォン2,739円となっています。
主要キャリアのスマホ向け音声通話定額プランでは、「音声通話定額」のみで月額2,700円となっており、フィーチャーフォン向けプランでも月額2,200円となっています。こうした点からも、新プランへの移行が円滑に進まない理由が見えてきます。
また、この調査では、利用料金に端末代金を含めておりません。
MNP(モバイルナンバーポータビリティ)ユーザに手厚い特典が与えられる現状ではありますが、多くのユーザが機種変更を行うと考えられるため、実際の支払料金には、端末代金がさらに数百~数千円加算されているものと考えられます。
データ通信量、63%のユーザはは前月の通信量が「分からない」!
別調査では、前月のデータ通信容量について平均値、中央値が計測されています。
「わからない」「ゼロ」「30GBより大(外れ値として未計測)」を除いた平均データ通信量は3.53GB、中央値は2.30GBとなっています。月間通信量が「~1GB以下」「~2GB以下」「~3GB以下」の合計で、約61%のユーザーが3GB以下の通信量となりました。
この結果、大半のユーザが、MVNOの主力サービスと言える月間3GB以下のサービスで充分といえる利用状況であると言えます。
LINEの普及により、キャリアメールの重要性は日ごと薄くなっており、通話についてもLINEや050PlusなどのIP電話サービスで賄う方が増えている中、今後はよりMVNOサービスの需要が大きくなるでしょう。
しかし、この調査には大きな問題点があり、スマートフォン利用者の63%が前月のデータ通信量が「わからない」と回答しています。
自分が月間でどのくらい通信しているか把握していないユーザーがいかに多いかを示しており、定期的な確認がなされていないことの表れでしょう。
過剰なプランに加入し、無駄な料金を支払っていることがないか、確認することをお勧めします 。