auのMVNO「mineo」がドコモ回線も採用


mineo5月26日、au回線のMVNOとして有名なケイ・オプティコムの「mineo」は、9月より、ドコモの回線網を用いたサービスを提供すると発表しました。
日本初のマルチキャリアMVNOという発想は斬新ではありますが、なぜこのようなサービスが生まれたのでしょうか?

 

未だにau回線を用いたmineoはiOS8で使用できない

iOS8以降を搭載したiPhoneは、au回線を用いたmineoでは接続ができません。これは、iOS8の登場から現在まで変わっておらず、対応の兆しもありません。

iOSは3GとLTEのAPNが分かれている上に、LTE用のAPNを設定できません。そのため、キャリアはiOSは構成プロファイルを使って3GのAPNを設定していました。

auはMVNOに対しLTEの回線のみ貸与していないことが大きな原因と言われています。この内容から抜本的解決は困難と思われますが、世界的にも非常にiPhoneユーザの多い日本では、
致命的ともいえる打撃であったと考えられます。

auのMVNOとして他MVNOと差別化を図ってきたmineoにとって、ドコモ回線を新たに提供することには苦渋の選択だったでしょうが、この問題が解決に向かわない現状ではやむを得なかったと考えられます。

 

パケットシェアは大きなメリットとなるか

では、iPhoneを使用しないAndoridユーザには何のメリットもない話かというと、そんなことはありません。今回の発表内容では、「パケットシェア」や「パケットギフト」により、回線が異なるプラン間でも、余ったパケットを分け合えたり、贈りあえるとされています。結婚した際に、ドコモとauをそれぞれ使っていた新夫婦が、そろってmineoにMNPなんていうことも今後増えてくるのではないでしょうか。

また、MVNOがこれだけメジャーになった昨今でも、端末の調達コストはそれなりに頭を悩ませる問題ですが、auの端末がそのまま使えることで、新たに購入しなくてもこれまでの端末をそのまま使えば良いケースが増えてきます。

auの端末はオークションや中古市場でも、ドコモに比べて安価ですし、Xperia Z ultraなど、国内ではauしか発売されなかった人気端末もありますので、そうしたものを使用できるのも魅力です。

MVNO市場は活性化する一方ですが、料金と回線速度での競争が主になり、なかなか差異化できなくなってきています。こうした中独自路線を図るmineoの姿勢は、素直に応援したいと思います。


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