LINEモバイル株式会社は、同社の展開する格安SIMサービス「LINEモバイル」において、親会社のサービス「LINE」とAI(人工知能)を活用したチャットサポートの運用を開始しました。AIを用いたサポートとはいったいどんなものなのでしょうか?
AIで24時間対応OK!
今回運用開始されたサービスは、
「いつでもヘルプ」というもので、LINEモバイルの公式アカウントで運用されるチャットサービスです。LINEの法人向けカスタマーサービス「LINE Customer Connect」を利用したシステムで、PKSHA TechnologyのAI技術により開発されています。Q&Aを素材とし、AIによる自動応答を行うことで、利用者は24時間365日いつでもLINE上で問い合わせをし、即座に回答を得ることができます。

すべてがAIによる回答というわけではなく、必要に応じて有人対応がされる場合もあります。また。AIが回答している場合でも、複数回の質問などAIでは処理が困難と判断された場合、オペレーターによる有人対応に切り替わるなど、臨機応変な処理がされています。
AIは、昔から開発されていた技術ですが、近年の進歩は目覚ましいものがあり、自己判別型ウィルス対策ソフトなど、様々な商品に展開されてきています。マイクロソフトがLINEで提供している女子高生AI「りんな」も大きな話題となりました。しかし、こうしたヘルプにAIが用いられることは、まだ一般的ではなく、驚くべきことです。
利用者の利便とコストダウンを両立
いつでもヘルプの最大のメリットは、いつでも気軽に質問できること。特に若者世代では、電話というツールが苦手な傾向があるため、LINEで気軽に問い合わせができるのは大きなメリットであると思います。また、中高年の利用者においても、ITレベルが高くない方が多いことを考えると、夜間や深夜でもリアルタイムに問い合わせができるのは大きなメリットでしょう。
利用者へのサポートを手厚くすれば、多くの人件費が必要となり、コストが増大します。コストは価格という形で利用者に跳ね返って来ますが、AIを用いることでこのコストを低減することができます。もちろん開発費用や設備の維持費用が別途必要になっているでしょうが、人件費を低減することで利用者の利便とコストダウンを両立する新しい取り組みであるといえるのではないでしょうか。