ソフトバンク自身がセカンドブランド「ワイモバイル」を展開していることもあり、ソフトバンク回線を利用した格安SIMはいまいち盛り上がりませんが、そんな中、「J-mobile」が新たにソフトバンク回線を用いた格安SIMサービスを提供開始しました。
貴重なソフトバンク系格安SIM
J-mobileを運営するのは、北海道に本社を持つジャパンモバイル株式会社。設立年月日は2015年9月28日ということで、かなりフレッシュな会社です。J-mobileは、ドコモ回線を用いた格安SIMサービスを提供していましたが、1月10日、新たにソフトバンク回線を用いた「ギガザウルス20GB」を提供開始しました。
ギガザウルス20GBは、月額4,980円で月間20GBまで高速通信可能なプランです。特に速度についての記載はありませんでしたが、ソフトバンクLTEに準拠すると考えられますので、理論値の最高速度は262.5Mbpsでしょう。
契約時に事務手数料が8,000円必要ですが、現在はデビューキャンペーンと称してこれを4,000円に減額、月額基本料も3,980円と割引されています。
格安SIM事業者のほとんどがドコモ回線に偏っていることもあり、ソフトバンク版のiPhoneやXperiaは、ドコモ版と比べ格安に購入できることが多いです。ソフトバンク回線の格安SIMの最大の魅力は、こうした端末調達コストを安くできることでしょう。
インターネットでは厳しい声も
このギガザウルスについてですが、下記の事項について、インターネット上では厳しい声が上がってます。
まずは、契約手数料。一般的な格安SIMでは3,000円程度であり、OCNなどはAmazon等でスターターキットを購入すれば、1,000円以下です。それを考えると、定価の8,000円はもちろん、キャンペーン価格の4,000円でも割高感があります。
次に、解約手数料。「最低利⽤期間は利⽤開始⽉の翌⽉を起算⽉として12 ヶ⽉⽬までの最低利⽤期間があります。 12 ヵ⽉以内の解約は違約⾦15,000 円が掛かります。」との記載があります。格安SIMでは、データ通信のみの場合は、最低契約期間や、違約金を設けていない会社が多く、また違約金の設定額も1万円以下がほとんどです。これも、少々割高感があります。
最後に、最も話題になっているのが下記の記載。「※本サービスは⽉間データ通信量20GB を超えても通信速度の制限がありません。お客様にて通信量を確認の上、ご利⽤下さい。/※本サービスは利⽤者に公平に安定したサービス提供を⾏う為、極端に⼤容量の通信を継続的に⾏った場合、強制解約になる場合があります。この場合、 強制解約⼿数料15,000 円が掛かります。強制解約による如何なる損害やトラブルの責任は⼀切負いかねますので予めご了承ください。」とのこと。
20GBを超えても通信制限はされないようなので、一見するとメリットなのですが、運営側に「極端」と判断された場合は強制解約になり、また解約手数料も発生するとのこと。極端というのがどれくらいを指すのかは明確ではありませんが、少し怖いように思います。自分で月間通信量をきちんと把握できる、ITレベルが比較的高めなユーザー層をターゲットにしているということでしょうか。
いずれにせよ、少しクセのあるサービスのようです。本件に限った話ではありませんが、申し込み時には、きちんとサービス内容、利用規約を確認することをお勧めします。