ドコモがSIMロック解除の条件を緩和


SIMロックの解除が義務化されて以来、市場にはロック解除された端末も増え、比例して格安SIM市場もますます過熱しています。そんな中、業界最大手のNTTドコモはSIMロック解除可能期間の短縮化を発表しました。

 

緩和されたとはいえ、まだまだ長かった 

2015年5月よりスタートしたSIMロック解除義務化により、2015年5月以降に販売をし、かつ、購入から180日以上経過した端末であれば、すべてのスマートフォンのSIMロック解除が可能となっています。これは、3大キャリア+Y!mobileで共通です。

ただし、このSIMロック解除の期間については、端末代金をまとめて払う「一括購入」、回線契約に合わせて端末代金を割賦で支払う「分割」の区別なく適用されてしまうため、「解除できない期間が長すぎる」という不満の声がありました。

一部の例外はあったものの、海外への渡航予定がある場合などは、キャリアが提供する高額なローミングサービスを使用するか、別途SIMフリーの端末を調達する必要があったため、もっともな意見です。

 

分割購入は180日→100日に短縮、一括購入は即日

こうした、SIMロック解除ができない期間をはじめとする諸問題に対し、総務省は昨年「モバイルサービスの提供条件・端末に関するフォローアップ会合」を実施しました。
会合の内容を受け、「モバイルサービスの提供条件・端末に関する指針」を策定、今年1月10日に公表されました。

この内容を反映し、いち早くサービス変更を開始したのがドコモ。去る5月24日からSIMロック解除の受付条件が緩和・一部変更しています。

具体的には、端末を分割払いで購入した場合、「機種購入日から100日を経過」、一括で購入した場合は「即日」SIMロックの解除が可能となります。即日というのはなかなか劇的な変化と言えます。

しかし、注意点があり、概ね10カ月の継続利用を条件に端末の値引きをする「端末購入サポート」を適用して一括購入した場合も、100日間はSIMロック解除の手続きが行えません。

多くの場合、一括購入する際は端末購入サポートの恩恵を受けていると考えられますので、大多数の方が望んだ、新機種を購入し割引を利かせたうえで、即日SIMロック解除をするというのはできないというのが事実です。

ただし、違約金にあたる「端末購入サポート解除料」を支払った場合は、100日経過しなくともSIMロック解除が可能です。また、対応機種については従来どおり、2015年5月以降に発売された機種に限られます。

このSIMロック解除条件の緩和は、国からの圧力もあり、避けられない流れ。おそらく、auとソフトバンクも遠くない将来追随するものと考えられます。


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