DMM mobileは、4月1日より、データSIMプラン・通話SIMプランの価格改定を行いいました。3月中旬に予告されていた内容であり、イオンモバイルの対抗値下げと考えられます。
最大約20%の値下げ!再び業界最安値に
今回の価格改定では、データSIMでは1GBプランの料金を従来の590円から480円、8GBプランで同2,140円から1,980円に値下げし、通話付きSIMでは2GBプランを同1,470円から1,380円、8GBプランで同2,840円から2,680円とするなど比較的大規模な変更となりました。
詳細は下記の表にまとめましたが、2月末よりサービスを開始した格安SIM「イオンモバイル」に奪取された業界最安値を再奪還するための価格改定と考えられます。データ通信20GBでは1,030円もの値引きが行われていますし、下げ幅が小さく感じる1GBプランでも、割合にすると20%近い値下げになります。これまで、早々に追随値下げをしていたDMMですが、今回ばかりは値下げに時間がかかったのも、無理もないことと言えます。
- データ通信のみの場合
通信容量 | DMM旧料金 | DMM新料金 | イオンモバイル |
1GB |
590円 |
480円 | 480円 |
8GB | 2,140円 | 1,980円 | 1,980円 |
15GB | 4,570円 | 3,600円 | なし |
20GB |
6,090円 |
4,980円 | 4,980円 |
- 音声通話付きの場合
通信容量 | DMM旧料金 | DMM新料金 | イオンモバイル |
2GB |
1,470円 |
1,380円 | 1,380円 |
5GB | 1,970円 | 1,910円 | なし |
8GB | 2,840円 | 2,680円 | 2,680円 |
10GB |
2,950円 |
2,890円 | なし |
15GB | 5,270円 | 4,300円 | なし |
20GB |
6,790円 |
5,980円 | 5,980円 |
一部価格は珍しく横並びに。いよいよ底値が近い?
上記の図を見て頂くと興味深いのが、DMMの改定後の料金がイオンモバイルと同額になっていることです。これまで、DMMが対抗値下げを行う際には、10円でも他社より安く設定されることが多かったのですが、今回は横並びになっています。正確にいうと、SIMシェアプランなどではまだDMMのほうが明確に安いのですが、メインとなるデータ通信、音声通話では同額となっているあたりに厳しさを感じます。
さらに、DMMのサイトを拝見すると、「業界最安値水準」と、若干マイルドな表現になっていることが目立ちます。以前は「業界最安値」とハッキリ謳った画像がトップに貼られていましたが、現在ではそのような記載は見受けられません。また、一時最安値を奪取したイオン側も、「業界最安級」と含みを残した表現が掲載されています。
プライスリーダーとしてMVNO業界を牽引してきたDMMのこうした変化は、いよいよ低価格化の限界が近づいていることを伺わせます。最近では、定額音声通話や、端末の割引や補償など、価格以外のサービスを拡充する事業者が増えていますが、激化の一途を辿る価格競争に巻き込まれないための戦略なのかもしれません。