動画配信やCD,DVDレンタルで名を馳せ、芸能人を起用したCMでも話題を集めるDMM.com。格安SIMの世界でも覇権を狙うようです。業界ナンバーワン低価格にこだわり、他サービスの価格に呼応して値下げを随時行っています。
「ぷららモバイルLTE」がプラン改定→DMMも速攻で値下げ
DMMモバイルは、「全プラン業界最安値」を掲げています。事実、登場時は最安値だったのですが、高速通信容量2GBのプランにおいて、ハイホー社が同額のプランを打ち出し、「最安タイ」となっていました。この時点ではDMM.comは反応を見せなかったため、「抜かれた場合どういう対応をするのか?」と一部では期待と注目が集まっていました。
そんな中、5月25日、NTTぷららが、提供するMVNOサービス「ぷららモバイルLTE」のうち、2つのプランにおいて、高速通信可能な容量の見直しを発表しました。これにより、月額1,886円の「定額プラン」において、高速通信可能な容量が月間3Gバイトから7Gバイトに増えたため、DMM mobileが提供する7GBプラン(月額2,040円)より安くなるという事態が発生したのです。
これにDMM.comは速攻で反応し、NTTプランのサービス改定からわずか3日後の5月28日、7GBプランを月額1,880円に値下げしました。その差はわずか6円ですが、「業界最安値」を奪取したことになります。もっとも、現在、DMM.comはキャンペーンを行っており、利用金額の10%がDMMポイントで還元されるため、実質利用額はもっと安くなります。
本サイトをご覧になっている方は、先日ご案内した「FREETEL SIM」のことを思い浮かべたかもしれません。事実、「FREETEL SIM」のほうが安くなる条件もあるようなので、これにより更なる値下げが起こる可能性は充分にあると思います。
加熱する値下げ競争で、苦しむ事業者も
格安SIM人気において火付け役となった、日本通信のいわゆる「イオンSIM」では、月額980円、最大128kbpsというサービス内容でしたが、現状、その値段では数ギガバイトの高速通信が当たり前になりました。
格安SIM人気に伴い、MVNO事業を始める業者が増えてきていますが、今後はより一層熾烈な価格競争に巻き込まれていくことでしょう。サービス利用者側としては、値段が下がることは嬉しいばかりなのですが、通信速度などサービスレベルの低下が起こらないよう、注意深く観察する必要があります。