本州と四国でイオンの運営を行う、イオンの子会社イオンリテールは、イオン209店舗に、IIJ(インターネットイニシアティブ)が提供する音声通話対応SIM「IIJmio 音声通話パック for イオン(通称みおふぉん)」の提供窓口を設け、同サービスへのMNP(携帯電話番号ポータビリティ)に、即日対応します。
すでに各社のMVNOサービスを提供しているが…
今回の件は、すべての店舗が対象ではなく、サイトに掲載された大型店舗のみですが、MNPの即時受付が可能となっています。
イオンは「イオンモバイル」として、MVNO数社のSIMカードを使ったサービスを提供しています。
格安SIM人気の火付け役となった日本通信の「イオンSIM」は、今でも同社サイトに「イオン専用b-mobile SIM」として掲載されていますし、同社のSIMとgoogleのnexus4、VAIOスマホなどをセット販売することで大きな話題となりました。
また、最近ではSo-netと提携し、同社の提供するMVNOサービス「PLAY SIM」と、SIMフリースマホ「XPERIA J1 Compact(XPERIA A2 相当)」のセット販売などでも話題を集めていました。
しかし、MNPの手続きには専用のシステム機器が必要になるため、店頭での即日対応ができず、利用者はは2~3日間、通信できない状況を強いられていました。
イオンの客層からして、3大キャリアの対応に慣れている利用者が多い中で、こうした状況に対するクレームは相当数あったのではないでしょうか。
こうした状況に対応できるサービスを模索した結果、即日対応可能なみおふぉんの窓口を設けることになったことと考えられます。
無視できないイオンの影響力
イオンでもみおふぉんのMNP即日対応が可能になったことで、イオン店頭でMNPの申し込み手続きと開通作業を同時に行えるようになり、格安SIMを利用する流れはより多くなるでしょう。
前述のとおり、近年のMVNO、格安SIMブームにおいては、イオングループの影響力は計り知れないものがあります。事実、要所要所で話題をさらっている印象を受けます。
「知る人ぞ知るお得なサービス」だったMVNOに、ここまで市民権が与えられたことについては、イオンの取り扱いがなければもう数年遅れたのではないでしょうか。
各種報道では、あくまで取次がメインであり、自社でのMVNOサービス提供は考えていないようですが、取り組みに対する本気度合を見るに、遠くない未来登場する可能性は十分にあるのではないかと考えています。