格安SIMを検討する際に、重要視されるのは、まず価格でしょう。多くの方が次に重視するのが、通信速度だと思います。いくら安くても、全く速度が出なければ意味がありませんので、もっともなことです。様々なサイトやブログで速度を計測、比較されていますが、比較する事業者、場所も日時が異なるため、どの結果を信じていいのか難しいところです。この記事では、各サイト様のデータを引用、集計し、速度の速い格安SIMを分析してみました。
どのMVNOが最速か!?
今回の集計にあたり、7サイト様の15データ、速度ランキングをお借りしました。選定した格安SIM事業者(MVNO)については、公正を期するため3サイト以上にデータが掲載されていたものに限りました。また平均値の算出に当たっては、イレギュラーなデータが含まれないよう、上位、下位のデータそれぞれ10%を切り捨てて算出しています。
それでは、おまたせの結果です。まずは下記データをご覧ください。単位は、すべてMbps、下りでの計測速度となっています。
圧倒的な1位の成績(11.99Mbps)を叩きだしたのはFREETEL。全計測結果で安定した速度が出ています。次点(6.76Mbps)でBIGLOBE。楽天、OCN、IIJ等の上位シェアの陰に隠れてあまり目立った印象はありませんが、プロバイダ事業者として恥ずかしくない、安定した結果を出しています。3位は楽天。OCNを抜き去り、トップシェアを奪っただけのことはあります。
苦しい結果となったのはOCNモバイルONE。(2.70Mbps)特に午後以降大きく速度が低下する結果が目立ち、今回の結果ではワースト3に入ってしまいました。利用者が非常に多いためと考えられますが、早急な設備増強が求められます。
レビューサイトで遅いというコメントが目立つb-mobile(1.64Mbps)、DTI(1.24Mbps)については、実測した実行速度からも非常に厳しい結果と言わざるを得ません。コストや他サービス等でメリットを感じる場合はともかく、通信速度を基準に選定することは控えたほうがよいでしょう。
最速結果のFREETEL、しかし……
上記の通り、圧倒的な差をつけてFREETELが最速MVNOという結果でしたが、この結果を素直に受け止めにくい事情があります。それは、「スピードテストバースト」というもの。こうした実行速度計測には、大半の利用者が、スピードテストを行うアプリケーションを使用します。FREETELは、このスピードテストに対し非常に高い結果を出すのですが、実際に使用している利用者からは、他社のほうが速いという声が少なからず上がっているのです。
これは主観の問題ではなく、画像や動画のダウンロードに対して速度規制が確認されています。そのため、twitterなどのテキストベースなサービスではあまり速度低下を感じないものの、動画閲覧や、画像が多用されたサイトを閲覧する際には極端に速度低下する場合があります。
通信速度は、利用者の増減と、それに対する設備の増強度合で変動します。常に最速のMVNOはありえないと考えるべきであり、それを望むなら大手キャリアと契約するほうが幸せです。速度はひとつの目安と考え、MVNO、及び母体企業の信頼性、利用者に対する姿勢、サービスの安定性、信頼性などから総合的にに判断することをお勧めします。
~今回記事執筆にあたりデータを引用させていただいたサイト各位~
サイト名 | URL |
日経 BP様 | http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1003590/053000304/ |
アンドロイドラバー様 | http://androidlover.net/mvno-speed-test |
スマホ辞典様 | http://smaho-dictionary.net/2016/08/mvno-speed-review18/ |
MVNO.1様 | http://mvno-smartphone.com/category6/entry60.html |
格安SIM比較様 | https://xn--sim-pd0fo47c37eo05e.jpn.com/speedhikaku/speedranking.html |
ITMedia様 | http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1608/04/news144.html |
モバレコ様 | https://mobareco.jp/a80294/ |