格安SIM・格安スマホ・MVNOとは


sim-mvnoまずは初めに格安SIM、格安スマホ、MVNOという用語の意味を知っておきましょう。
聞き慣れない言葉ですが、意味がわかれば何も難しいことはありません。

 

 


MVNOとは

MVNO(エムブイエヌオー)は、キャリア(携帯電話会社)の回線網を借りてモバイル通信サービス(格安SIM)を提供している会社のことです。
「OCNモバイルONE」という格安SIMサービスなら、提供している会社であるNTTコミュニケーションズ株式会社がMVNOいうことになります。

MVNOはほとんどがNTTドコモの回線を借りているドコモ系で、au系、ソフトバンク系のMVNOはごく少数です。
MVNOはユーザーが使った分の使用料をキャリアに支払うだけで、設備投資に費用をかけずに済むため安くモバイル通信サービスを提供できるわけです。

航空会社で例えるなら、NTTドコモとau、ソフトバンクがJALやANAで、MVNO各社はジェットスターやバニラ・エアといった格安航空会社(LCC)と言えます。

MVNOという言葉が難しいためか、MVNOは「格安スマホ会社」と呼ばれることも多いようです。

 

格安SIMとは

格安携帯会社のMVNOが提供しているモバイル通信サービスが、通称「格安SIM(シム)」です。

すべての携帯電話には契約情報を記録したICチップであるSIMカードが入っていますが、大手キャリアのSIMカードを、MVNOのSIMカードに差し替えると、通信料金が格安になることから「格安SIM」と呼ばれています。

MVNOが提供している格安SIMは大きく分けて2種類あります。

1つ目は、大手キャリアで使っている090/080/070の電話番号をそのままMNP(モバイルナンバーポータビリティ)で引き継ぐこともできる「音声通話付きSIM」です。もちろん新しい電話番号を取得することも可能です。

2つ目は「データ通信SIM」と呼ばれるもので、こちらは電話番号がありません。
電話アプリを使えば通話や固定の電話番号を持つこともできますが、主にインターネット接続を目的としたもので、「音声通話付きSIM」よりも料金は安くなります。

音声通話はできませんが、電話番号が付与され、ショートメッセージのみが使える「SMS付き」というものもあります。データ通信SIMに月額120円~で利用できます。SMSを利用したメッセージの送受信や、LINEの新規アカウント取得などが可能になります。
また、一部の端末では、データ通信SIMだとバッテリーが激減する「セルスタンバイ」という問題が発生する場合がありますが、SMS付きだとこの問題を回避できます。

 

格安スマホとは

「格安スマホ」という用語については、意味は曖昧です。

多くのMVNOは格安SIMサービス単体だけでなく、スマートフォンとのセット販売を行っています。
その際に大手キャリアでは販売していない、マイナーな海外メーカーの「安いスマートフォン」を販売することが主流となっていて、それが一般的に「格安スマホ」と呼ばれています。
本体価格が8万円を超えることもある大手キャリアの端末に比べ、MVNOの格安スマホは1万円で購入できるものもあります。

一方で、MVNOによっては低価格の格安スマホだけでなく、中価格帯・高価格帯のスマートフォンもラインナップしています。
ASUSのZenfone、HUAWEIのnovaなど、大手キャリアと同レベルの高機能な機種もあり、本体価格も高くなっています。

ですが、スマートフォンの価格が大手と比べてさほど「格安」ではなくても、格安SIMと同時に使うことで大手キャリアよりも毎月支払う料金全体では半分以下に安くなるため、格安SIMカードを使うことも含めて「格安スマホ」と呼ばれている面があります。

格安SIMでいくら節約できるのか