スマホの修理に国家のお墨付き?登録修理業者制度


PASONA_38_TP_Vスマホが故障したとき、キャリア購入品であればキャリアショップ、格安SIMフリー機の場合はメーカーサポートに連絡する方がほとんどだと思います。iPhoneの場合はアップルストアという手もありますね。しかし、こうした修理は高額になる場合もあるため、全国各地に独自修理業者が存在します。この修理業者を、総務省が認定する「登録修理業者制度」をご紹介します。

 

合法な修理を行う業者を認定

日本国内で使用される、スマホを含むすべての携帯電話は、電波の性能が電波法で規定されている技術基準を満たす必要があります。これがいわゆる「技適」であり、技適を示すマークがスマホで表示できない場合は、電波法違反となります。

電波は公共のものであり、不適切な利用者がいると、インフラに重大な悪影響を与えるため、必要な措置と言えます。

しかし、携帯電話を分解すると、この技適を満たさなくなる恐れがあるため、総務省が定める「登録修理業者制度」が2015年にスタートし、総務大臣から登録修理業者として認定を受けることが求められていました。

冒頭のように、製造業者以外の第三者が修理を行うケースは年々増加していますが、修理後も電波法で規定している技術基準に適合しているかどうかが不明だという問題があります。しかし、この登録修理業者に依頼をすれば、法的に間違いがない修理をしてもらえるということです。

現在、この制度には14の修理業者が登録されており、総務省Webサイトで確認できます。
それぞれ修理可能な端末や内容が異なっており、修理内容など詳細についても記載されています。
http://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/others/repairer/

 

制度が追い付いていない部分も…

登録修理業者の認定は、機種単位など非常に細かく行われます。たとえばiPhoneの新機種が発売されたら再登録が必要になるわけです。1機種あたりの認定にかかる費用は100万円以上とも言われ、業者側のコストも大変なものです。

このように厳格な認可を受けている修理業者は、まさに総務省のお墨付きを得た適正な業者といえます。しかし、この制度は電波法を基準として制定されたものであり、メーカーの公式な修理業者認定とは異なります。つまり、登録修理業者にて修理をした場合でも、メーカー保障が無効になってしまう可能性は十分にありますので、確認が必要です。

メーカー修理に出せれば一番いいのですが、様々な理由から難しい場合もあるでしょう。しかし、安易に安価な修理業者に依頼し、修理端末が技適を満たしていないとなれば、利用している我々消費者が違法性を問われてしまう可能性もあります。安心を得るための基準にはなるでしょう。 


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