格安SIMとWiMAXを徹底比較


visual_wimax格安SIMについて色々と調査をしていると、WiMAX(ワイマックス)についての情報や、格安SIMとの比較記事を目にすることが多いでしょう。法人では一時期ブームになったものの、個人レベルではあまり認知度の高くないWiMAX。一体どんなものなのでしょうか?

 

 


WiMAXって何?   

WiMAXとは、ドコモ、ソフトバンク、auが提供している高速モバイル通信(LTE)とは、異なる方式での無線通信規格です。一般的に、日本国内でWiMAXというと、KDDIの子会社であるUQコミュニケーションズ株式会社が、この規格を使用して提供する高速通信サービス「UQ WiMAX」、及び関連サービスを指します。

WiMAX登場時のサービス特徴としては、まだ上記3社が3G通信で7Mbps~21Mbps程度の通信速度だった時期に、40Mbpsの高速通信が可能でした。また、月間の通信利用量に限度がなかったため、法人ユーザーを中心に人気が出た時期がありました。現在は通信速度最大225MbpsのWiMAX 2+へとサービスが更新され、いわゆる旧WiMAXサービスは13.3Mpsへと低速化されてしまったのですが、WiMAX、WiMAX2+ともに月間通信利用量に制限がないため、一定の需要があります。

格安SIMは、その名の通り、SIMカードをスマホやタブレット、モバイルルータに指すことにより通信が可能になりますが、WiMAXは機器そのものに通信モジュールが格納されているため、SIMカードは不要というのも大きな特徴です。

 

格安SIMとどっちがいい?

LTE通信が高速化している現在では、WiMAXに通信速度のメリットはなくなってしまいました。しかし、格安SIMの回線と比較して格段に利用者が少ないため、時間帯による利用速度低下が少ないことがメリットといえるでしょう。特に災害時やイベント時など、異常な混雑が発生する際はこれが顕著になります。Wi-FIスポットが無料で使えるのも嬉しいですね。

また、通信利用量に制限がないことも大きなメリットです。しかし、旧WiMAXサービスが文字通りの「使い放題」だったのに対し、WiMAX2+では3日間のデータ通信量が10GBを超えた場合は通信制限が発生し速度が低下してしまいます。最近ではU-MOBILEなど格安SIMでも通信量制限が無いプランがありますので、ここはもう大きなメリットとは言えないかもしれません。

個人的に最大のメリットだと思うのが、申し込み~開通の速さ。WiMAXは、対応機器で対応エリアに出れば、回線を使用して申し込み処理ができます。処理が完了次第即時インターネット接続ができるので、待たされることがありません。引っ越し時や、急な出張、良好などではたいへん役立つシーンがあるでしょう。

デメリットもあります。まずは対応エリアの狭さ。主要な駅の周辺では問題なく接続できますが、山間部や人口の少ない市町村では、速度低下どころかエリア外となることが多々あります。また、電波周波数の特性上、ビルの陰や建物の中など、電波が届きにくいエリアでは途切れやすいことも注意する必要があります。

「使い放題」「即日開通」というところにメリットを感じる、首都圏のユーザーにはお勧めできますが、上記のデメリットを踏まえある程度割り切った使い方をするのが良いでしょう。事実、UQコミュニケーションズも、au通信網を利用した格安SIM「UQ Mobile」を、WiMAXと同時にサービス提供しています。